【解決事例】弁護士が金融機関と交渉し、不動産財産の夫のローン名義の変更・抹消と所有権を妻に移転することを成功させた事例

弁護士が金融機関と交渉し、不動産財産の夫のローン名義の

変更・抹消と所有権を妻に移転することを成功させた事例

依頼者

  女性 50歳代

相手方

  夫 50歳代 会社員

財産

  不動産

子供

  3人だが、すでに成人

和解内容

  1 夫が妻に未払い婚姻費用を支払う。

2 不動産名義を妻に移転する。
3 住宅ローン債務は、妻が免責的に引き受ける。

 

依頼のきっかけ

依頼者は、長年の夫のギャンブルや借金を理由に愛想が尽き、別居となりました。

 

妻は、夫名義の不動産に居住をしており、ローンも夫名義で、ローンの残高も残っている状態でした。ところが別居となっても、夫はギャンブルと借金に明け暮れて、婚姻費用すら支払おうとはしませんでした。

 

夫が離婚調停の申立てをしてきました。依頼者は当初弁護士に依頼をすることなく、一人で調停を進めていましたが、不動産の処理の仕方について方針がわからずに、弁護士に相談をすることにしました。

 

事件終結までの流れ

当初、夫の婚姻費用の未払いの状態が明らかでしたので、婚姻費用分担調停の申立てを行い、同一期日で、話し合いをすることにしました。また、不動産については、夫は移転に応じるが、夫名義のローンを抹消してほしいと主張をしてきました。

 

しかしながら、ローン名義の変更・抹消については、通常金融機関は応じてくれません。夫よりも資力のない妻にローンの名義をすることは合理的ではないからです。そのため、交渉の方法としては、ローン名義の変更は難しいということを夫に伝えたうえで、妻が今後居住することになるので、妻名義に名義変更をすることを求めました。

 

最終的には、夫から妻に対する住宅の名義変更(所有権の移転)をすること、名義変更の条件として免責的債務引き受けをすること、未払い婚姻費用を支払うことと言う内容で合意が成立しました。

 

結果的に、居住用不動産を確保するという妻側の要望はかなえることができました

 

弁護士の目

住宅不動産の処理という夫婦間の難問が問題となったケースです。また、夫がギャンブルに明け暮れ、借金があったりして、婚姻費用などを支払わないというケースでした。またそもそも慰謝料の支払の資力すらありませんでした

 

このような場合、夫から高額の金銭的給付を受けることは困難と言えますが、早期に不動産の財産分与を受け、離婚をすることが望ましいと言えます。夫に住宅ローンの名義が付着しているため、仮に途中で破産をされた場合に、住宅ローンが競売の対象となってしまう可能性があるからです。

 

そこで、方針としては早期に財産分与を受けることを優先的に考えることにしました。夫に対しては、何とか合意に漕ぎ着けることができましたが、名義変更について、銀行との交渉が必要となりましたが、弁護士が交渉をすることで何とか、手続きをすすめることが可能となりました

 

また、ほとんど財産的給付を受けていいない状態でしたのが、未払い婚姻費用の清算という最低限の財産的給付は受けることができました。弁護士が関与することで、事件が急速に解決に向かったケースです。
 
 

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