【解決事例】オーバーローン不動産の処理を不動産処理に詳しい弁護士に依頼し有利に進めた事案

オーバーローン不動産の処理を

不動産処理に詳しい弁護士に依頼し有利に進めた事案

依頼者

  女性 30歳代  自営業

相手方

  夫 会社員 年収500万円

財産

  不動産

子供

  3人

離婚理由

  性格の不一致

離婚内容

 
1 親権者は母親。
2 養育費7万円
3 財産分与として、不動産の所有権の移転
4 妻側がローンの名義変更手続きを行う。
5 学資保険の名義移転
6 解決金100万円
7 年金分割

依頼のきっかけ

依頼者と夫との間には子供が3人いましたが、子どもができた後などに夫の様子が少し変わり始めました。夫は転職や育児などのストレスが重なっていたようですが、それ以上に、夫婦間でうまく会話が続かなくなり、コミュニケーションをとるのに困難を感じるようになりました。

 

夫婦間での会話がほとんどなくなっていたところ、突然夫が一通の手紙を残して、家を出ていき、電話やメールをしても、ほとんど連絡が取れない状態となりました。

 

子どもが発達障害を発症していたこと、夫の言動などから、夫がアスペルガー障害ではないかと妻は疑っていました。もちろん、そのことを夫に指摘はしていません。

 

家を出て行った夫から突然に離婚調停の申立てがなされ、離婚問題に強い弁護士を探していたところ、知人から紹介を受け、事務所に来所されました。
 

事件終結までの流れ

双方が離婚について合意をしている状況でしたので、離婚調停では離婚条件の話し合いが行われました。夫側の要求としては、子供達と会うことができることを保証してほしいということでしたが、妻側としては、今後の生活保障と、居住スペースを保証してほしいというものでした。

 

調停では、オーバーローン不動産の処理が争点となりました。オーバーローン不動産が存在している場合、婚姻中に購入にしたものであることからすると、マイナス財産については双方が債務を負担しなければならないことになっています。

 

また、仮に妻が不動産の名義変更を受ける場合、負債を引き受け、ローンを支払っていかなければならないという問題もあります。つまり、対銀行との関係では、夫にローン名義が付着したままですから、妻が名義変更を受けながら、夫がローンを支払い続けるというのでは、不公平ですし、夫もそのような条件で了解をするはずがありません。

 

そこで、妻側として考えたのが、銀行側と交渉をして、住宅ローンの借り換えを行うことにしました。借り換えが成功すれば、夫名義のローンがなくなることから、夫も納得をして名義変更を受けられることになります。
調停も妻が借り換えをして、夫名義のローンを抹消することを条件に財産分与を受けるという内容で、調停が成立しました。 
 

弁護士の目

30歳代の夫婦に多い問題ですが、住宅ローンの負債が残っている不動産の処理をどのようにするのかという難しい問題があることが多いです。基本的には、妻は離婚後の居住スペースのために不動産の取得を望むことが多く、夫は清算したいと考えていることが多いように思います。

 

不動産の処理については、基本的には3通りあると考えられます。①名義をそのままにする。②不動産の財産分与として、名義変更を受ける。③売却して清算をするという方法です。今回は、②の方法をとりましたが、実際はローンの抹消を条件に財産分与を受けるなど複雑な調停条項となりました。そのため、離婚の調停条項にしては、かなり複雑な法律関係となりました。

 

このような解決ができたのも、財産分与など不動産の処理に詳しい弁護士に依頼することができたからだと考えられます。

 

また、学資保険の名義移転や解決金100万円など、不動産の分与のほかに妻側に有利と思われる条件を相手から引き出すことができました。

 

さらに、今回の交渉がうまくいった原因として、相手が面会交流を求めたことから、弁護士事務所での引き渡し、立会いを伴う面会交流を実施したことから、相手の態度が軟化し、交渉がスムーズに行ったという点が指摘できると思います。
 

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