不貞をした妻と離婚し、妻・不貞相手それぞれから解決金を獲得した事例
【解決事例】
依頼者 夫 40代 事務職
相手方 妻 40代 看護師
財 産 自宅不動産,預貯金,保険,自動車
子 供 2人
離婚理由 妻の不貞,性格の不一致
【依頼のきっかけ】
本人は妻と子2人と平穏に生活していましたが,近頃になって妻が職場の飲み会のため夜遅く,日によっては朝帰りをするようになり、不審に思うようになりました。そのような中で飲み会後の妻に対して本人が電話をかけたところ妻の様子がおかしいと気付き,帰宅後の妻と話し合ったところ妻が不貞を認める形で妻の浮気が発覚しました。
とはいえ,相手男性の電話番号,住所等を知らなかったため,どのように対応してよいかわからず,当事務所に相談に来られました。
【事件終結までの流れ】
当事務所では,本人から綿密な聞き取りを行い,相手男性の車両番号から現在の住所を把握するに至りました。また本人が妻から不貞関係のきっかけや態様を細かく聞き取っていたため,相手男性との交渉と並行して,後日の証拠となるよう妻の陳述書の作成を行いました。
交渉の最中,本人と妻との折り合いが悪くなり,妻が子を連れて別居をするのみならず,離婚調停を申し立ててきました。本来,不貞をした配偶者は「有責配偶者」であり,裁判実務上,有責配偶者からの離婚請求は信義則に反するとして原則認められません。そのため,本来であれば離婚請求に応じないという対応も考えられるところですが,本人の「今後の新たな人生をスタートさせたい」という希望に沿うべく,①本人が納得する条件で早期に離婚を成立させる,②妻と不貞相手から慰謝料を回収するということを目的に進めることとなりました。
結果として,親権者,養育費,未払婚姻費用,財産分与について条件が定まり,離婚調停申立てから6か月で離婚が成立しました。また,妻や相手男性ともに不貞慰謝料の請求には応じない態度をとっていたことから,慰謝料の支払いを求める訴訟を速やかに提起し,妻からは100万円,相手男性からは50万円を回収するに至りました。
【弁護士の目】
本人が当事務所に依頼をして,約1年のうちに,妻との離婚が成立し,妻・相手男性から慰謝料を回収したという事例です。
まず,不貞相手に慰謝料を請求したいという場合,ご相談者が相手の氏名や住所,電話番号を全て把握していないケースも当然あります。その中でも,配偶者や知人からの情報提供を含め,ご相談者本人が把握している事情から相手方の氏名等が特定可能であることもあります。そのため,すぐに諦めてしまうのではなく,ご自身の周囲の情報を整理した上で,一度,弁護士事務所に相談されることをおすすめいたします。
そして,離婚をする上では親権者,養育費,別居期間中の婚姻費用の取扱い,結婚期間中の夫婦の財産(預貯金,保険,自宅,自動車・・・etc)の財産分与,年金分割など様々な条件を定めていくことから,その交渉・協議・調停にはそれ相応の期間を要してしまうことがあります。加えて,交渉等の中で「私は不貞をしたかもしれないが,あなたも不貞をしていたではないか」,「私が不貞をしたのは,家族に対するあなたのDVが原因だ」などと心無い主張をされてしまい,解決までの道のりが遠ざかってしまうことも多々あります。しかし,当事者を取り巻く事情や証拠資料から本来問題となるべき点を捉え,いつ,どのようなタイミングで,どのような手続の中で,どのような条件を最終目標として進めていくのかということを当事務所では大事にしています。
配偶者の不貞相手に慰謝料を請求したい,不貞をした配偶者との関係をどのように取扱ってよいか悩んでいる,夫婦で話し合いをする前だが不安だという方は,弁護士への相談をご検討ください。