子どもが小学校を卒業するまでは現在の家に依頼者と子どもが無償で住み続けることを認める内容での協議離婚成立

子どもが小学校を卒業するまで依頼者と

子どもが無償で済み続けることを認める協議離婚

依頼者

  女性 30歳代 パート

相手方

  元夫30歳代 会社員 

財産

  不動産

子供

  2人

離婚理由

  性格の不一致

合意内容

 
1 親権者は母
2 養育費として月額4万5000円支払う
3 離婚から2年間,無償で妻がマンションで生活することを認める

きっかけ

依頼者は,二男を出産してから,家庭での夫との会話が徐々に少なくなりました。
その頃に,夫が会社でストレスを抱えることが多く,それを家庭に持ち帰り,依頼者に延々と愚痴を述べるようになったことがきっかけです。
夫婦関係は冷めきっていましたが,特に離婚をする理由もなく,日々を過ごしていたところ,突然,夫の代理人と名乗る弁護士から離婚を求める通知が届きました。
依頼者は驚きラグーンへ相談に来られました。
 

解決に至るまでの経緯

突然の夫からの離婚申出で,依頼者は物心ともに何の準備もできていない状況でした。
夫婦関係がうまくいっておらず改善の見込みがないことについては認識していたため,離婚をする方向で調整することにしましたが,問題は離婚条件でした。

依頼者には,まだ小学生の子どもがいました。親の離婚によって,住み慣れた学区から離れることに強い抵抗がありました。せめて子どもが小学校を卒業するまではいまの家に住み続けたいというのが依頼者の願いでした。

ラグーンでは,このような依頼者の意向を踏まえて,夫の代理人と交渉をしました。家には住宅ローンが残っており,夫は養育費を払いながら住宅ローンを支払い続けることが厳しいため,当初,夫側は依頼者の提案に否定的な対応をみせていました。

しかし,依頼者が突然の夫側の申出に困惑していること,いまの家に住みたいのは妻の我儘ではなく子どもの意向であること,裁判になれば明確な離婚原因がない本件で法的に離婚が認められる可能性は低いこと等を主張して,夫側の代理人を説得しました。

その結果,最終的には,子どもが小学校を卒業するまではいまの家に依頼者と子どもが無償で住み続けることを認める内容で,協議離婚が成立しました。
 

解決のポイント

離婚事案では夫と妻の感情的対立が原因で交渉が長期化しがちになります。

速やかに協議離婚を成立させるポイントは,法的な理屈(正論)で一方的に相手方を説得することもときには必要ですが,夫と妻にとって利害が共通することを中心に双方にとってメリットとなる解決策をともに模索することだと思います。

今回のケースでは,父と母の離婚のせいで子どもに悲しい思いをさせたくはない,子どものことを中心に考えてあげたいという点では双方ともに考え方は一致していました。そこで,「どのようにすれば一番子どもに悪影響が及ばない方法で離婚できるか」という点を共通のテーマに双方で話し合いをした結果,少なくとも子どもが小学校を卒業するまではいまの住み慣れた住環境で生活をすることがベストではないかとの考えに至り,上記のように早期に協議離婚を成立させることができました。
 
 

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